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2006年2月 8日 (水)

コールドリーディング

何も情報のない状態から相手の素性を当てるのをコールドリーディングといいます。これは占い師や詐欺師が行う手段で最近石井裕之氏の著作がテレビに取り上げられるようになって、再び脚光を浴びています。非常に面白いコミュニケーション手段だとおもいます。

悩んでいる人を見たら、まずは、占い師は、ほとんどの人がそうだと思えるセンテンスを用意します。ストックスピールというものです。心理学の実験ではバーナム効果、フォーラー効果と呼ばれるもので、以下のようなセンテンスが使われるそうです。

たとえば、「外向的で愛想がよく、付き合いがいいときもある半面、内向的で用心深く、ひきこもってしまうこともある外見は自信があるように見えるけれども、心の中はくよくよしたり不安になってしまう面がある」
であるとか、
「あなたは自分に対して厳しすぎることがある。あなたはどんなに頑張っても本当の悪人にはなれない人です。あなたのこれまでの人生はもらうよりも与えることの方が多かったですよね」

などなど。果たして、これらの文章が自分に該当しているかを問うと、被験者は高い率でYESと答えるわけです。

これを、我の強いMeタイプと協調性重視のWeタイプの2種類に大別し、それぞれにヒット率の高いストックスピールやそれを誘導する質問群を用意しておくのが世渡りの秘訣だということです。確かに自分のことを言い当てられると驚きますよね。もちろん、本当にスピリチュアルな能力を持った人もたくさんいて、その見分けが必要なのでしょうが。


Fi428_0e でもこれらの手法は、コナン・ドイルのシャーロックホームズがまさに達人でしたよね。シャーロッキアン(世界中に存在する、シャーロックホームズのマニア的研究家)もよく指摘するところですが、かれのコールドリーディングの技術は本当に卓越しています。

たとえば、皆さんも良くご存知だと思いますが、ワトソンと初めて会ったシャーロックはワトソンがアフガニスタン帰りだと言うことをいとも簡単に言い当てます。その推理の根拠を確かこんな様に語ったとおもいます。

ここに医者風で、しかも軍人タイプの紳士がある。無論軍医に違いない。顔は真っ黒だが、黒さが生地でないのは、手首の白いので知れる。してみると熱帯地帰りなのだ。艱難をなめ、病気で悩んだことは憔悴した顔が雄弁に物語っている。ついでに左腕に負傷している。使い方がぎこちなくて不自然だ。わが陸軍の軍医が艱難辛苦し、腕に負傷した熱帯地はどこだろう?無論アフガニスタンだ。

この推理力に感心したワトソンは、シャーロックの語り手として片腕になるのです。

でも、この話、ちょっと出来すぎですよね。日本のどこかにも、こんな話があったような気がしますが……。

シャーロック「ワトソン君、今年は桶屋が儲かると思うが、どうしてだかわかるかね?」

ワトソン「いや、まったく分からないよ。シャーロック、またどういった推理なんだね?」

シャーロック「いや、ワトソン君、いとも簡単な推理だよ。今年は風が強いじゃないか。風が吹くと砂ぼこりが出て盲人がふえる。すると盲人は三味線をひくために、三味線に張る猫の皮が必要でではないか。猫が減るとと、鼠がふえて桶をかじる。だから桶屋が繁盛するのさ。」

ワトソン「いつもながらの素晴らしい推理だね。流石だよ。シャーロック。」

チャンチャン。
どんな推理も飛躍をしてはいけません。
お後がよろしいようで。 (笑)

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