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2007年8月

2007年8月20日 (月)

姉妹の法則

20061227134029 レーザーを照射する場合、患者さんの顔の中には必ずレーザーショットが必要な場所があり、そこを意識してしかも正確に同じように打つようにしています。

元々麻酔科の出身だったことあって、痛みを最小限に留めつつも効果は最大限に出るような打ち方を探求するのが好きなのです。レーザーおたくなので(笑)。

顔の大きさ・骨格は人によって違うと思うのですが、レーザーを照射するときはこれを意識しなければなりません。通常、レーザーの種類によって、顔全体のショット数は数十発から数千発と変わります。以前にふと思いついて、顔を楕円と仮定して、それを積分して表面積を計算したことがあるのですが、男女の顔の面積差は1.2-1.3倍ぐらいでしょうか。でも同じ女性でも骨格と輪郭で本当にショット数は変わりますね。それはもう驚くほど。

何百人も何千人もレーザーを打ってきて照射のポイントや照射数が毎回変わるのを実際体験してきたので、僕の中では

「人間は誰一人同じ顔はないんだな」

と思ってきました。

ところが、今日その持論を覆すことが起きたのです。

とある御姉妹が今日レーザー治療に初めていらっしゃいました。使用したレーザーは毛穴とテクスチャーが改善し、さらにリフトアップものぞめる”アファームマルチプレックス”。

先に治療を開始した妹さんの方に必要な場所に必要なショットをして、顔全体を打ち終えたとき、機械のディスプレーを確認すると合計164ショット打った計算になっていました。必ずショット数は確認するようにしているのです。

次にお姉さんの番となり、同じように打ち終えたとき、ふとディスプレーを確認するとなんと全く同じ164ショットでした(!)。これには僕自身もびっくり。

やっぱり血の繋がった姉妹なんだなあ~と、なんだかしみじみとしましたよ。

顔つきなど顔の骨格や大きさがとても似ていましたので、おそらく表面積もほぼ同じだったのでしょうが、自分のレーザーのショットの正確さにもちょっと嬉しくなってしまいましたね(笑)。

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2007年8月19日 (日)

専門医に学ぶ皮膚老化の科学

7 前のクリニックのときからお世話になっている、青山表参道にある自然療法の国際総合学院のIMSIで講座を頼まれました。10月18日。

その名も「専門医に学ぶ皮膚老化の科学 基礎編」です。

IMSIは、英国IFPA認定アロマセラピーや、英国AoR認定リフレクソロジー、西国IR認定フェイシャルリフレクソロジーなどのディプロマを取得できる国際色豊かなセラピストさんたちの学校です。スタッフにも帰国子女や海外出張経験の多い人が多いようで、医者の僕から見てもコラムなど興味深いものが多々あり、時々読ませてもらっています。

健康や美容に関わる女性は、探究心が豊かですよね。うちのスタッフも、クリニックの休みの日に、競って資格を取りにIMSIに通っていますし、僕自身も時間があるときに教科書を借りて読んだりしています。先日も経絡とレーザーについて書きましたが、新たに得た違う分野の知識と技術が、今までの診療に役立つことが多いのです。

今回の講座は、もちろん皮膚老化とレーザーやIPLを含めた最新の皮膚治療器について話をしようと思っているのですが、おまけとして、高浸透性ビタミンCのアプレシエ(APPS)を利用したドクターズコスメ(ローション)を講義中に受講者の方々を交えて皆で作って、お持ち帰りいただこうと思っています。けっこうコストパフォーマンス高い講座に出来そうで、楽しみですね。

ビタミンCは美白、抗酸化、シワに対する効果などで、化粧品の王道ともいえる原料のひとつですが、2000年ぐらいから浸透性を上げるために多くの物質が開発されてきました。このAPPSという物質は、中でも最も新しい物質で、効果は歴然です。ぜひ、お店で買うことの出来るローションとの違いをご体験いただけたらと思います。

ご興味のある方はぜひいらしてください。

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2007年8月17日 (金)

モザイク

001 今日、突然の来客がありました。

マックスピールで有名なマックスエンジニアリング社(現ルートロニック社)のアジアパシフィックディレクターのハンス=キムがクリニックFにやってきたのです。

ハンスは横浜で行われる日本美容皮膚科学会に参加するために来日したそうですが、僕の新しいクリニックを見学していなかったので、成田から直接四ッ谷のクリニックFを訪問してくれたわけです。

レーザー関係の海外の学会では、ブースでたいていハンスと顔を合わせます。昨年から数えますと、ロンドン、ウィーン、バンコク、ギリシャ、そしてもちろんアメリカ。ここ数年で、何ヵ国で彼と会ったことでしょう。会うたびに毎回食事などをしている僕の友人の一人です。

Fi1309_1e 今回は、肌を入れ替えるフラクショナルレーザーを照射する「モザイク」をいよいよ日本に上陸させたいため、ぜひデモ機をクリニックFにおかせて欲しいという話でした。

そんな「レーザーおたく垂涎の申し出」なら、いつでも喜んで受けると伝えておきました。

近日中にクリニックFに実物が届くかもしれません。いつも来てくださっている患者さんの中から10名ぐらい、無料で体験いただくモニターを抽出し、最新技術を体験をしていただこうと思っています。

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2007年8月16日 (木)

経絡とレーザー

  以前に

「リフトアップのレーザーを照射するときは、照射の技術によって効果が違う」

ダイエットでゆるんだ肌をどうするか?というブログに書いたことがあると思います。

スタッフなどと協力して、どういった照射方法がより効果を出せるか日々検討・研究するのですが、最近コツとして気づいたことがあります。それは顔の経絡に沿ってレーザーを照射すると、リフトアップの効き目が変化するということです。

マッサージもそうだと思いますが、顔に触るときにはどこから始めてどこで終わるか、痛点やツボなどを意識するものです。僕も特別に勉強したわけではなくとも、患者さんの顔にレーザーを打つことを繰り返していると、どういう順序がより効果を出しやすいか、どことどこに強弱をつけるべきか、なんとなく体で覚えていくものなのですよね。

自然療法に詳しいスタッフがいて、そういった「なんとなく」を経絡の理論と照らし合わせながら応用してみては、という話になりやってみたところ、これが実に効果的だったのです。

経絡は古代中国の医学において、人体の中の気血榮衛(気や血などといった生きるために必要なもの、現代で言う代謝産物)の通り道として考え出されたものです。調べてみたのですが、東洋医学だけでも数多くの流派があり、さらに西洋医学の解剖学と一致するものではありません。あくまで経験的になされてきた中医学の世界です。

もともと健康や美容目的の経絡マッサージはひろく行われており、気・血・水の流れを良くすることはもちろん、美容的にはたるみやむくみの解消、肌荒れ、乾燥肌、肌のくすみなどを解消する美肌効果があるといわれています。

クリニックFでは、特定の経絡に絞って集中的にレーザーを照射するプロトコールを作っています。目がぱっちりとして視界が広くなったと言われたり、わずか数ショットで法令線(鼻唇溝)をほとんど目立たなくして、感動していただいたり。

中国4千年の歴史と、21世紀の最先端美容レーザーがこんなところで結ばれるとは、まったくおもしろいですよね。

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2007年8月13日 (月)

NYコントロバーシー

004 毎年8月に開催される「コントロバーシー&カンバセーションズ」という学会に参加してきました。今年はニューヨーク州のレイクジョージというところでの開催です。レイクジョージは、ニューヨークの住民にとっていわば憧れの保養地なのだそうです。東京にとって那須高原や、軽井沢のような場所なのでしょうか。

007

NY州といったらマンハッタン島をイメージする人も多いと思うのですが、実はマンハッタン島はNY州の東のはずれです。ちなみに西のはずはカナダとの国境で、ナイアガラの滝があるのです。でも車で行くとゆうに12時間近くかかりますね。アメリカは本当に広大なのです。

毎年コントロバーシーは都会ではなく、リゾート地で開催されます。昨年もサンディエゴから2時間ぐらい離れた海沿いの街で行われました。今回のレイクジョージもJFK国際空港からだと4時間以上車を運転しなければならなかったため、シカゴ経由でアルバータ空港に入るルートにしました。

006_2学会の会場はこのSagamoreというリゾートホテルのホールでした。

011学会会場はこのような感じです。 コントロバーシーは、3日間にわたってその年のレーザーのトレンドを、200名ぐらいの出席者が語り合います。いわば「世界のレーザーおたく」のための集会なのです。

010今年の主な話題はリライアント社フラクセル、サイノシュア社アファーム、パロマ社スターラックスなどのフラクショナルレーザーリサーフェシングの検討。さらに現在数社で開発中の脂肪溶解レーザーの研究成果でした。まだ研究段階の情報しか発表されませんでした、この分野は確実に進歩しつつあります。おそらく来年から再来年に、外科的な脂肪吸引ではなくて、純粋に脂肪を減らすレーザー技術を利用した本格的な痩せの機械が発売されるはずです。脂肪吸引をお考えの方は、すこしお待ちいただいたほうがよいと思いますよ。

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レイクジョージのホテルのコンシェルジェオススメのお店でロブスターを食べました。本当に素敵な束の間の湖畔での日々でした。

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2007年8月12日 (日)

米国の専門誌デビュー

Photo レーザーなどを専門とする医師たちに、最新の美容機器を紹介する専門誌があります。“Aesthetic Buyers Guide”と言う雑誌なのですが、米国版と、欧州版の二つが販売されています。

発行部数も多く、世界のほとんどの医師たちが、新規のレーザーを購入するときに必ず読むと言われる情報誌なのですが、今日、米国版の 2007年 JUL/AUG 合併号を何気なく見ていたら、あれ??

D_3"Takahiro Fujimoto MD, of Clinic F in Tokyo Japan"

と見覚えのある名前が書いてあるではないですか!!

 よく読んでみると、以前に書いた肝斑(目の周りに対称性に出来る、女性特有の薄いしみ)のQスイッチヤグレーザーピールによる治療法(フジモト・プロトコール)をより改善した治療法の話が紹介されていて、そのオリジナルとして僕の名前が引用されているのです。嬉しい話です。

しかも、5月に開業したばかりのクリニックFの名前もあります。

クリニックFの英語のページを見てチェックしてくれたのでしょうか? 昨年は記事としてこの雑誌に載せていただいたので発売された時は感無量だったのですが、今回は事前に全くインフォームがなかっただけに、驚きましたし、考えてみれば、これは記念すべきCLINIC Fの専門誌デビューだなと思い嬉しかったですね。

シミの中でも肝斑の治療は難しいとされています。僕がこの論文を書いた当時は「肝斑治療にはレーザーを使用してはならない」と、どの教科書にも明記してありました。

肝斑にレーザーを照射してしまうと、メラノサイトを活性化してしまい、かえって悪化してしまうということからです。

でも僕は、高出力ではなく、低出力の、ビームモードがガルシアン(中央にピークパワーがある)ではなく、トップハット(均一に平らな)のレーザーをピーリングのように利用すれば、メラノサイトを過刺激せずに、メラニンのみを破壊し、さらに肌のターンオーバーを早められるので、表在性の肝斑は快方にむかうはずだと考えていました。

そんな頃、女性誌の取材で、「このしみを取ってください」と言っていらしたモデルの方がいました。その方が悩んでおられたのがこの肝斑だったのです。しかも、出版の日時が迫っていて、わずか2週間で治療を終わらせて欲しいとおっしゃる。当時肝斑を治療するには、薬を使用するクリニックが多かったのですが、それではどんなに早くても治療に2ヶ月はかかります。

僕は

「申し訳ないのですが、このシミだけはレーザー治療が出来ないんですよ」

と話したのですが、

「なんとかなりませんか?」

とお願いされ、モデルさんと編集の方の了解をとって、以前からの僕の理論を試してみることにしました。

具体的にどんなことをするかというと、低出力のレーザーを肌をピールするように照射し、さらにターンオーバーをあげるために、LEDを併用するのです。

とても気になったので、一週間後に来院してもらったのですが、これがかなり薄くなっています。もしかしたらと思い、この方法を続けたところ、2週間後には綺麗に肝斑がなくなってしまったのでした。

その後同じ方法で多くの患者さんを治療して、やはり大きな成果があったので、その年の米国レーザー学会に演題を発表することになりました。

以来、アジア諸国でのレーザーピールによる肝斑治療は、一般的になりました。

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2007年8月10日 (金)

人に興味をもつこと

先日のブログ「主人公の気持ちを答えなさい」に補足すると、つまり僕を含め医者は医学部を出たあと、ある勘違いを訂正されないまま医師としてのキャリアを積んでしまうことが時にある、ということではないかと思います。

それは何かと言えば、

「医者の務めとは病気を治すことである」

ということにフォーカスしすぎて、病気に苦しむ患者さん・・・という「人」ではなく、その患者さんが抱える「病気」自体に興味を抱いてしまう、ということが往々にしてあるということです。

炎症を治療し、腫瘍があれば取ることを考え、痛みがあれば緩和する手段を講じ、見たことのない異型の細胞が見つかればどういう手を打つべきものかと空を仰ぎ、悩む。大学病院にいた頃は、それこそが医師の仕事であり、その仕事が完璧にできることを目指していたと思います。

そして「病気」に「気持ち」はない。

しかし開業し、しかも病気を専門に扱う病院ではなく健康な人を対象にした病院で仕事を始めたときに初めて気付きました。

医者とは「病気」ではなく「人」を扱う仕事であることを。病気ではなく人に興味を持たなければ、この仕事は続けていけないことを。その患者さんがふだんどんな生活を送り、どんなことを考え、今どんな気持ちでいるのか。それがわからないと必ず壁にぶつかるのです。

こうして文章にしてみれば、至極当たり前で「何を言ってるんだ今更」というかんじですが、これを頭でなく体で理解するまでに時間がかかりました。

医者は専門職であり、常にプロでなければならないと思う気持ちに変わりはありませんが、病気の向こうにある「人」に視線を常に向けていけば、医者と患者さんとの間に病気を超えた信頼関係が生まれ、その人が病気であってもなくても一生診ていくことができる。

これからの時代に必要なことではないかと思います。

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2007年8月 9日 (木)

主人公の気持ちを答えなさい

小中高を通して国語の成績は悪くなかった僕ですが、苦手だったのが読書感想文です。

「この時の主人公の気持ちを答えなさい」

という、よくある国語の質問が苦手で苦手でどうにも答えられませんでした。

逆に論説は大の得意だったんですよね。

医者になって、また経営の勉強をして、周りを見渡してみると僕のような人間はどちらの世界にも多いように思います。理論構築と勉強は得意というタイプですね。

しかし組織に属しているときはまだ良いかもしれませんが、開業をすると、この「主人公の気持ち」を理解できないことが理由でぶつかる壁というのは思いのほか多く、ここで苦労することになります。実際に開業する前は、自分はこんなことが苦手だということすら忘れていました。

開業後の様々な局面で、

「そうだよなあ、たしかに俺は昔から読書感想文も苦手だったしなあ」

と、机に向かって四苦八苦していた少年時代が頭をよぎるようになりました。

「気持ちを考える」勉強は医学部でもビジネススクールでも教えてもらうことはできません。しかしこの「気持ちを考え、気持ちを掴むこと」が出来る医者でないと、開業後に失敗を繰り返すことになるのもまた事実です。

これからの医者には経営力が必要となる、と書きました。しかし経営力と同じくらい人の気持ちを考える力も必要になるのではないでしょうか。

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2007年8月 8日 (水)

祝 EADV 正式会員

Image028EADV(ヨーロッパ皮膚科泌尿器科学会)の事務局から、正式メンバーに認定するとの連絡を頂きました。

僕はこれまでも、EADVに何度も出席させていただいてきましたが、ヨーロッパの専門医学会に、メンバーとして認められるのは本当に難しいことで、アプライするために何通も論文や書類を用意してきたのでした。学会のメンバーになるためには学会評議員の推薦状も2枚必要ですし、日本人のメンバーは当然ほとんどいない状態で、雲を掴むような努力を何年もしてきたのです。本当に嬉しい。

日本における「学会認定医」が、欧米の「メンバーシップ」に当たります。ちなみに「指導医」は、「フェローシップ」と言います。

来年EADVは春がトルコで、秋がパリで行なわれます。どんな演題を発表しようかな?と楽しみが1つ増えました。

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2007年8月 6日 (月)

南総里見八犬伝

                Photo                                                                                                           僕は重症の活字中毒ではないかと時々思います。ちょっとでも時間ができると本や活字を読んでいないと落ち着かないんですよね。子供の頃から、弟たち(僕は男三人兄弟の長男です)と一緒に毎週末図書館に連れて行ってくれた、母親の教育の賜物でもあるのかもしれません。今までに何度も読み返している本が何冊かあるのですが、その内のひとつ、小学校4年生の時にまさにはまってしまった本があります。

それが表題の「南総里見八犬伝」です。

里見八犬伝

買ったきっかけ:
小学生のときから嵌って読んでいました。

感想:
若いうちに読んでおきたい書です。

南総里見八犬伝

著者:平岩 弓枝,佐多 芳郎

この本は1814年から28年もかけて、滝沢馬琴が書き上げた壮大な伝奇物語です。1814年と言えばかのベートーヴェンが交響曲第八番を作曲し、ナポレオンが戦いに敗れてセントヘレナに流された年ですが、日本は化政文化真っ只中でした。

ストーリーは室町時代の関八州(関東)各地に、犬で始まる苗字を持ち、体に牡丹のあざがあり、仁義礼智忠信孝悌の文字の浮きでる玉を生まれながら持つ、8人の若者が生まれます。この玉は、南総里見家の悲劇のヒロイン伏姫の死に関わっているのですが、その武者達がまさに悲劇の伏姫の悲願を遂げるかのように、里見家の復興に関わり、手助けをして、そして見事に身を引いてゆきます。

自分自身が戌年生まれということもあるんでしょうか? この八犬伝のストーリーの奇想天外さと、伏線が最後に網の目のように繋がってゆく緻密さに読書の喜びを初めて知りました。当時売っているほぼ全ての訳者の八犬伝を読んだと思います。小学生の時の卒業記念で書いた絵は、八犬伝の伏姫が自害して、八つの玉が空に飛ぶ時の絵だったと記憶しています。

それほど、この本はインパクトがあったんでしょうね。

実はここ数日、館山の神社について調べる機会があって、ネットを見ていたら、八犬伝のことが出て来る出てくる。南総里見といえば、当然千葉の館山を指すものだと思うのですが、当時はどこの話なのか全く意識していなかったんですよね。

子供の頃に読み、しかも大好きだった本の舞台を、大人になってから調べ、その歴史の深さを知り、さらに自分で働いて得たお金で訪ねる機会をもてるというのは、考えてみるととても贅沢な、大人ならではの楽しみですね。

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2007年8月 5日 (日)

第二回 大学・総合病院における光治療セミナー

Photo 今日はグランキューブ大阪 国際会議場というところで、表記の株式会社JMEC主催のセミナーの招待講演に呼んで頂き、大阪に日帰りで行ってきました。

座長は関西医科大学 皮膚科学教室教授の岡本祐之先生でした。僕は前回もお世話になった駒澤大学経営学経営学教授の山田先生とともに、「美容診療経営の実際」と言う演題を話す事になりました。

超高齢化時代の幕開けをむかえて、日本の医療は大きく変貌しつつあります。最も大きな要因は、医療費負担増に対する厚生労働省の医療費削減の基本方針なのですが、この5年間の医療費低減率はなんと約6%。山田先生の試算によると、一般には価格が1%下落すると、営業利益は11%低下することになり、6%の低下は、保険診療体制に、壊滅的な打撃を与えるという事になります。由々しき問題ですね。

これを見越して、自由診療に活路を見い出そうとする医師がどんどん増えていることは皆さん御存知のとおりです。しかしその自由診療とは、従来の医療と全く相反する世界観によって成り立っていることを、実際にその現場に立って初めて知ることになるわけです。

数年前には医師が“経営”などと言う言葉を使用すると、“金儲けを考えている医者だ。医療で金儲けを考えるなんてけしからん”と揶揄されたものですが、時代が変わった今、経営学を知らない医師は先々生き残ってはいけない、と言われるようになりました。

まだまだ若輩者の僕の立場でどこまで説得力のある話ができたかはわかりませんが、自分がここまで自分なりに苦労し悩んだ病院経営の話を踏まえ、いくつかの提案をさせていただきました。

家に帰ってきたのは夜11時前。さすがにくたくたになりながらもパソコンを開いてみると、今日名刺交換をさせていただいたドクターからのメールが来ていて、嬉しくなりました。

こういうことで

「また次に呼んでいただいた時には、がんばろう」

と思うんですよね。

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2007年8月 4日 (土)

目の下のたるみをとるレーザー

目の下のたるみは、30代後半から40代以降の女性にとって悩みのたねとなっている場合も多いと思います。ここ何度か連続して目の下のたるみを取ってほしいという患者さんがいらっしゃって、そういえば、ここ数年で最も変わった肌の治療法は、シワやたるみに対する治療だなと改めて思いました。

ほほや、顔のしわなどは、ほんの数年前までは、「フェイスリフト」という形成外科的な手術を行っていました。耳の前から頭の中にメスを入れ、皮膚と筋膜を引き上げるという手術です。この手術をしてしまうと、表情がつり目になるので、「フェイスリフト」と呼ばれていたのです。

顔のほとんどのしわに効果があると言われるフェイスリフトですが、ひとつどうにもできなかったにが目の上下の弛みです。特に目の下のたるみは、“ブレファロプラスティー”という、目の下に切開を入れて脂肪を取る特殊な手術が必要だったのです。でも、メスを顔に入れるのは、どうしても抵抗がある方も多く、レーザーだけでどうにかできないものだろうかと僕の元を訪れる患者さんに聞かれるわけです。

レーザーは光です。この光を照射して肌の中にどのぐらい浸透できるかというと、以前は0.3㎜ぐらいが限界でした。これだと茶色いメラニンというシミの元を作る、比較的皮膚の浅いところにあるメラノサイトという細胞を破壊するのがやっと、というかんじでしょうか。これを大前提に考えると、当時、レーザー=シミをとる機械という認知がされて当然だったと言えます。

しかし、ちょうど2003年頃から、肌のより深くにエネルギーを照射できる機械が開発されてきて、こうなるとシワやたるみに対して効果が出てきます。さらにこの手のレーザーは肌の皮膚が少し縮むので、“だらっ”としたたるみが減るのです。

さらに、2004年にフラクセルが開発されてからは、表皮角質層のキメ(テクスチャー)を整えることで、加齢した肌そのものをより若い肌に入れ替えができるようになってきました。

目の下のたるみを気にしてクリニックにいらっしゃる患者さんには、クリニックFでは、皮膚を縮ませるレーザーと、肌のテクスチャーを入れ替えるレーザーを併用することで、かなりの改善例を作っています。メスを入れる場合と比較して、70-80%ぐらいの改善率があるのではないかと思っています。

 

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2007年8月 2日 (木)

人は見た目が9割

Hitoha

竹内一郎さんの「人は見た目が9割」という本を読みました。この本は、アメリカで重要視されている「ノンバーバル・コミュニケーション」と呼ばれる領域の本ですね。言葉よりも、言葉以外の要素の方がより多くの情報を伝達しているという理論です。

アメリカの心理学者アルバート・マレービアン博士は、人が他人から受け取る情報(感情や態度など)の割合について次のような実験結果を発表しているものです。

顔の表情 55% 

声の質、大きさ、テンポ 38%

話す言葉の内容 7%

この研究が物語っているのは、話の内容が7%に過ぎないと言うことです。驚きませんか?  残りの93%情報は顔の表情や、声の質だと言うのです。

この本を読んで僕が感じたことは、「人は見た目が9割」であるならば、

「プレゼンは見た目が7割」

と言えるのではないか、ということです。

国内外で開かれる学会に呼んでいただく機会が多い僕ですが、最初は緊張ばかりだったのが、先月で海外で20回目の講演を果たしたこともあって、最近すこしだけ周りを見渡す余裕ができてきました。

以前は、学会でのプレゼンと言えば話の内容をとにかく密度の濃いものにしなければならないということだけが頭にあって、パワーポイントで作るスライドも、文字情報やグラフに頼り、それを多用していました。僕よりずっと先輩のドクターが席にいらしたりするので、おかしなものを出してはならないという気負いも多分にあったのだと思います。

しかし、現場でのお客さんの反応を見ていると、

「このままじゃ、お客さんには楽しんでもらえないな」

ということを去年ぐらいから感じるようになり、以来すこしずつ自分なりに「改良」してきたのです。

改良の一番のポイントは、文字や表よりも、画像やレイアウトを工夫すること。そしてプレゼンを「起承転結」に分け、「起」の部分ではドクターに焦点を合わせてプレゼンを作るのではなく、一般のサラリーマンやOLさんでもわかるような、わかりやすく身近な話から入ること。最後の「結」で、何が言いたいのかを明確にまとめること。

さらにパワーポイントを「紙芝居」に見立て、僕の声が聞こえなくても「絵」で見れば内容がある程度理解できるようなものを準備するようになったのです。

これらによってお客さんの反応は確実に変わりました。自分なりの手ごたえを感じられるようになってきたのです。特に最後の「絵で見てわかるようにする」という重要性をひしひしと感じています。

プレゼンも、人と同じように「見た目が大事」なのです。

もしプレゼンの作り方で悩んでおられるドクターがいたら、今ならご相談に乗れるかもしれませんよ(笑)。

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